三国志のあらすじ完全ガイド|初心者向けにわかりやすく解説

三国志のあらすじ完全ガイド|初心者向けにわかりやすく解説
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三国志ってどんな話なの?

歴史探偵男

三国志の始まりと終わりが知りたいな

この記事では、こんな疑問にお答えしますね。

この記事で分かること
  • 三国志とはなにか?
  • 三国志の主要登場人物
  • 三国志の年表
  • 三国志の流れ
  • 三国志のよくある質問と回答
執筆者情報
歴女
歴女
  • 歴史大好き女
  • 今まで読んだ歴史書籍は日本史&世界史で200冊以上
  • 日本史&中国史が得意
  • 特に中国の春秋戦国時代や三国時代、日本の戦国時代が好き
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三国志は、1800年前の中国を舞台に、劉備・曹操・諸葛亮ら英雄たちが天下統一を目指して戦った壮大な歴史ドラマです。

「名前は聞いたことあるけど、内容は知らない」という方も多いのではないでしょうか?

そこで、この記事では三国志のあらすじを初心者にもわかりやすく解説します。

正史と演義の違い、主要人物、赤壁の戦いなど名シーンまで、10分で三国志の全体像がつかむことが出来ますよ。

目次

三国志とは?|正史と演義の違いを知ろう

三国志とは?|正史と演義の違いを知ろう

三国志を楽しむ前に、まず知っておきたいのが「正史」と「演義」の違いです。

これを理解すると、三国志の世界がぐっと広がりますよ。

正史と演義の基本

正史『三国志』とは、西暦280年頃に陳寿(ちんじゅ)という人物が書いた歴史書のことです。

魏・呉・蜀の三国について史実を簡潔にまとめてあります。

一方で、『三国志演義』は、14世紀の明の時代に羅貫中(らかんちゅう)が書いた歴史小説のことです。

これは、正史をベースに、民間伝承や伝説を盛り込んで、一般大衆が楽しめるように作られました。

ちなみに、清の学者は演義を「七分の実事、三分の虚構」と評しています。

つまり、史実が7割でフィクションが3割ということなんですよね。

そして、日本で「三国志」といえば、基本的に演義のことを指します。

また、この演義では、蜀の劉備を主人公として物語が進むことになるのです。

三国志の時代背景

三国志は、西暦184年から280年頃の中国の時代です。

今から約1800年前、日本では卑弥呼が邪馬台国を治めていた頃にあたりますね。

そして、当時の中国は、約200年続いた後漢(ごかん)王朝の末期でした。

当時、宦官(かんがん)と呼ばれる役人たちが権力を握り、政治は腐敗し、民衆は苦しんでいたんですね。

この混乱の中、次第に中国は魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国に分裂します。

ちなみに、日本の歴史教科書に出てくる「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」は正史『三国志』の一部です。

これは有名ですが、魏の記録には、邪馬台国の卑弥呼が使者を送ったことが書かれています。

歴女

正史と演義の違いを理解することで、歴史的事実とフィクションを区別しながら三国志を楽しめますよ!両方を知ることで、より深く三国志の世界を味わえることでしょう。

三国志の主要人物紹介|英雄たちの魅力

三国志には、魅力的な人物が数多く登場しますよね?

そこで、ここでは三国志を彩る主要な英雄たちをご紹介していきますね。

蜀の劉備玄徳

劉備玄徳(りゅうびげんとく)は、演義における主人公です。

姓は劉、名は備、字(あざな)は玄徳といいます。

劉備の特徴:

  • 漢王朝の皇族の末裔を自称
  • 仁徳と義を重んじる人格者
  • 人を引きつける不思議なカリスマ性
  • 優れた人材を集める才能

もともとは、貧しい草鞋(わらじ)売りでした。

その後、関羽(かんう)・張飛(ちょうひ)と義兄弟の契りを結び、諸葛亮(しょかつりょう)を軍師に迎えて、ついには蜀の国を建国したのです。

ちなみに、演義では理想的な君主として描かれています。

ただ、正史によると勉学を嫌いで娯楽を好む一面もあったようですね。

しかし、どちらの記録でも、人々を惹きつける魅力は共通して描かれているのです。

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魏の曹操孟徳

曹操孟徳(そうそうもうとく)は、劉備最大のライバルであり、魏の基礎を築いた英雄です。

曹操の特徴:

  • 卓越した軍略家であり政治家
  • 優れた詩人としての才能も持つ
  • 実力主義で人材を登用
  • 「乱世の奸雄(かんゆう)」と評される

ある人物は、曹操を評して「平和な時代なら有能な官僚、戦乱の時代なら乱世の奸雄」と言ってます。

ちなみに、奸雄とは「悪知恵にたけた英雄」という意味です。

そして、演義では悪役として描かれることが多い曹操ですが、正史では優れた統治者として評価されています。

この影響か、近年の研究では曹操の功績が見直されつつあるのです。

天才軍師・諸葛亮孔明

諸葛亮孔明(しょかつりょうこうめい)は、誰もが知っている三国志随一の天才軍師です。

字は孔明で、通称「臥龍(がりゅう)」とも呼ばれていました。

諸葛亮の特徴:

  • 天文・地理・兵法に通じる知略の人
  • 劉備の三顧の礼により出仕
  • 赤壁の戦いで火計を提案
  • 劉備の死後、蜀を支え続けた

27歳まで隠棲(いんせい)していた諸葛亮を、劉備が三度も訪ねて軍師に迎えたエピソードは「三顧の礼」として有名ですよね?

そして、演義では神のような知略を持つ人物として描かれています。

また、正史でも優れた政治家・軍師として高く評価されていますが、演義ほど超人的ではありません。

そこで、諸葛亮ですが、劉備の遺志を継いで、死の直前まで魏への北伐(ほくばつ)を続けました。

結果、五丈原(ごじょうげん)の地で病に倒れ、54歳でこの世を去っていますね。

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三国志の魅力は、それぞれ異なる信念と才能を持つ英雄たちの生き様にあります。劉備の仁、曹操の覇、孔明の智。どの人物に共感するかで、三国志の楽しみ方も変わってくることでしょう。

三国志年表|主要な出来事を時系列で確認

三国志の流れをより理解しやすくするため、主要な出来事を年表形式でまとめてみました。

スクロールできます
年代主要な出来事
184年黄巾の乱勃発。劉備・関羽・張飛が桃園の誓い
189年霊帝が死去。董卓が実権を握る
192年呂布が董卓を嵌める
200年官渡の戦い。曹操が袁紹を破る
207年劉備が諸葛亮を三顧の礼で迎える
208年赤壁の戦い。孫権・劉備連合軍が曹操を撃破
219年関羽が呉に敗れる
220年曹丕が魏を建国
221年劉備が蜀漢を建国
222年夷陵の戦い。劉備が呉に敗北
223年劉備が白帝城で死去(63歳)
228年諸葛亮が第1次北伐を開始
229年孫権が呉を建国。三国鼎立が完成
234年諸葛亮が五丈原で病死(54歳)
263年魏が蜀を滅ぼす
265年司馬炎が魏を奪い晋を建国
280年晋が呉を滅ぼす。三国時代終結

この年表から、黄巾の乱から三国時代の終結まで約100年にわたる歴史の流れを確認することが出来ます。

特に、208年の赤壁の戦いから229年の三国鼎立完成までの約20年間が、三国志の最も重要な時期と言えますね。

物語の流れ|黄巾の乱から三国統一まで

物語の流れ|黄巾の乱から三国統一まで

三国志の物語は、184年の大反乱から始まり、約100年に及ぶ壮大なドラマへと展開していくことになります。

黄巾の乱と桃園の誓い

西暦184年、後漢王朝の政治腐敗に苦しむ民衆は、太平道という新興宗教に救いを求めました。

そして、太平道の指導者・張角は武装した信者たちを率いて大反乱を起こします。

これは、信者たちが黄色い頭巾を目印にしたことから「黄巾の乱」と呼ばれました。

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この混乱の中、劉備は酒屋で関羽と張飛と運命的な出会いを果たします。

ちなみに、演義ではこの三人、桃の木の下で義兄弟の契りを結び、これが有名な「桃園の誓い」です。

「我ら三人、生まれた日は違えども、願わくば同年同月同日に死なん」という誓いのもと、三人は黄巾討伐に向かいました。

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そこで、この黄巾の乱は1年で平定されますが、霊帝の死後、董卓という武将が宮廷の権力を握ります。

董卓は暴虐の限りを尽くし、丁原の配下だった最強の武将・呂布を名馬・赤兎馬で味方につけました。

また、演義では美女・貂蝉を使った計略により、呂布が董卓を討ちます。

しかし、正史には貂蝉の記述はなく、侍女と密会をしていたと記されているんですね。

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官渡の戦いと三顧の礼

董卓の死後、中国全土は群雄割拠の時代に突入します。

西暦200年、袁紹と曹操が天下の覇権をかけて「官渡の戦い」で激突しました。

当時、兵力では袁紹が優位でしたが、曹操は袁紹軍の食糧庫を奇襲して勝利を収め、華北の覇者となります。

そして劉備ですが、各地を転々としながら、西暦207年、諸葛亮と運命の出会いを果たします。

この時、劉備は諸葛亮を三度訪ねて軍師に迎えました。いわゆるかの有名な「三顧の礼」です。

この三顧の礼により、劉備の配下となった諸葛亮。

そこで、諸葛亮は劉備に「天下三分の計」を説きます。

これはつまり、魏・呉・蜀の三国が天下を三分する構想だったのです。

赤壁の戦い

西暦208年、曹操は南下を開始しました。

曹操軍の圧倒的な兵力の前に劉備は敗走を続けます。

そして、劉備は孫権率いる呉との同盟を模索し、諸葛亮が呉に赴いて孫権の重臣たちを説得しました。

その結果、曹操軍と孫権・劉備連合軍は長江の赤壁という地で対峙します。

この時、兵力は曹操軍が約30万、連合軍が約3万。圧倒的な差です。

普通なら、戦う前から士気の低下で結果が見えていますよね?

しかし、北方出身の曹操軍の兵士は船に慣れておらず船酔いに苦しんでいました。

そこで、周瑜と諸葛亮は火計を決行。

黄蓋という武将が偽りの降伏をし(苦肉の策)、火を放った船を曹操軍に突っ込ませたのです。

この周瑜(龐統)の計略により、船同士を鎖でつないでいた曹操軍は逃げられず炎に包まれます。

結果、赤壁の戦いは連合軍の大勝利に終わったのです。

三国の建国と諸葛亮の最期

赤壁の戦い後、劉備は益州を支配下に置き、西暦221年に蜀漢を建国して皇帝に即位します。

そして、曹丕は西暦220年に魏を、孫権は西暦229年に呉を建国しました。

この結果、ここに三国が正式に鼎立したのです。

しかし、蜀建国前、劉備には悲劇が訪れます。

西暦219年、関羽が呉の呂蒙の策略にはまり敗れてしまったのです。

この時、劉備は怒りに任せて諸葛亮の反対を押し切って呉への復讐戦を仕掛けますが、呉の陸遜の火計により大敗します。

この敗戦の結果、劉備は白帝城で病に倒れ、西暦223年に63歳でこの世を去りました。

その後、諸葛亮は劉備の息子・劉禅を補佐し、南方の異民族を平定した後、魏への北伐を開始します。

ただ、西暦234年、第5次北伐の最中、諸葛亮は五丈原の陣中で病に倒れます。

これは過労が原因で、諸葛亮は54歳でこの世を去ったのでした。

そこで、蜀は西暦263年に魏に滅ぼされ、魏は西暦265年に司馬炎によって奪われ晋となります。

最終的に、呉は西暦280年に晋に滅ぼされ、約100年に及ぶ三国時代は終わりました。

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諸葛亮の生涯は忠義と献身の象徴として後世に語り継がれています。劉備への恩を最期まで忘れず力を尽くした姿は多くの人々の心を打ちましたね。

よくある質問|三国志Q&A

三国志において、よくある質問にお答えします。

三国志と三国志演義、どちらから読むべきなのか?

まずは演義をおすすめします。物語として面白く、キャラクターも魅力的に描かれているため、初心者でも楽しめますよ。演義で興味を持ってから、正史で史実を確認すると、より深く理解できます。

三国志で一番強い武将は誰?

演義では呂布が「三国志最強」とされていますね。「人中に呂布あり、馬中に赤兎あり」という言葉があるほどですから。ただし、正史では呂布の武勇は強調されていません。関羽、張飛、趙雲なども名将として知られていますよ。

劉備・曹操・孫権の中で、誰が最も優れていた?

それぞれ異なる強みがありましたね。曹操は軍略と政治力、劉備は人望とカリスマ性、孫権は政治的バランス感覚に優れていました。どの視点から見るかで評価は変わりますよ。

三国志を読むのにどれくらい時間がかかる?

横山光輝の漫画版なら全60巻で約30-40時間、吉川英治の小説版なら全8巻で約20-30時間程度かと。まずはダイジェスト版や映画から入るのもおすすめです。

三国志に女性キャラクターはいる?

正史・演義ともに、女性の登場は少ないですね。演義では貂蝉が美女の計略で活躍します。孫権の妹(孫尚香)も劉備と政略結婚していますね。ただし、近年のゲームや創作では、女性武将が多数登場していますよ。

日本と三国志の関わりは?

魏志倭人伝に邪馬台国の記述があり、卑弥呼が魏に使者を送ったことが記されていますね。つまり、三国時代の中国と古代日本は交流があったのです。時代的には、日本の弥生時代後期にあたります。

まとめ|三国志は永遠のドラマ

三国志のあらすじを、黄巾の乱から晋の統一まで見てきました。

劉備・曹操・諸葛亮ら英雄たちの生き様は、1800年経った今も人々の心を揺さぶりますよね?

そして、三国志には正史と演義がありますが、どちらにも魅力があります。

史実の重みと、物語の面白さ。

この両方を知ることで、三国志の世界はより深く、広がっていくことでしょう。

また、三国志では、義理と人情、知恵と勇気、そして理想と現実の狭間で生きる人間の姿を感じることが出来ます。

あなたもぜひ、三国志の世界に飛び込んでみてくださいね。

歴女

三国志は約100年間続きました。この期間で様々な人間ドラマが展開しており、読む者の心を熱くしてくれますね。

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