歴史探偵女三国志の漫画でおすすめ作品を教えて欲しい



三国志の漫画でジャンル別のおすすめ作品が知りたい
この記事では、こんな疑問にお答えしますね。
- 三国志漫画の失敗しない選び方(レベル別・目的別の判断基準)
- 初心者におすすめの入門作品5選(巻数・読了時間付き)
- 王道から最新作まで人気作品20選の特徴と魅力
- 史実重視とフィクション系の違いと選択基準
- ジャンル別おすすめ作品(ギャグ・転生・恋愛など)
- 三国志漫画を読む前に知っておきたい基礎知識


- 歴史大好き女
- 今まで読んだ歴史書籍は日本史&世界史で200冊以上
- 日本史&中国史が得意
- 特に中国の春秋戦国時代や三国時代、日本の戦国時代が好き


- 歴史大好き女
- 今まで読んだ歴史書籍は日本史&世界史で200冊以上
- 日本史&中国史が得意
- 特に中国の春秋戦国時代や三国時代、日本の戦国時代が好き
三国志の漫画を読みたいけど、作品数が多すぎてどれを選べばいいか迷っていませんか?
「横山光輝の名作は60巻もあって手が出せない、史実重視とエンタメ系どっちがいいのか分からない」
そんな悩みを持つ方のために、この記事では三国志漫画の選び方から、レベル別・目的別のおすすめ作品まで完全解説しますね。
この記事を読めば、あなたにぴったりの一冊が必ず見つかりますよ。
三国志漫画の失敗しない選び方【3つの基準で決める】


三国志漫画を選ぶ際、多くの人が「どれから読めばいいか分からない」と悩みますよね?
しかし、3つの基準を押さえれば迷うことはありませんよ。
それでは、自分に合った作品を見つける方法を詳しく見ていきましょう。
あなたのレベルで選ぶ(初心者/中級者/上級者)
三国志漫画は読者のレベルによって最適な作品が大きく異なります。
まず、初心者の方には10~20巻程度で完結する作品がおすすめですよ。
登場人物が整理されていて、物語の流れを追いやすい作品を選びましょう。
たとえば、全14巻の作品なら1ヶ月程度で読破できます。
また、人物関係も把握しやすく、三国志の全体像をしっかり掴めるでしょう。
一方で、60巻の大作にいきなり挑戦すると挫折するリスクが高まるため注意が必要です。
そして、中級者の方は、すでに三国志の基礎知識があるはずです。
そのため、30巻以上の大作や新しい視点で描かれた作品に挑戦できますね。
従来の劉備中心の物語とは異なる、曹操視点の作品なども楽しめるでしょう。
さらに、上級者になると、マイナーな人物にフォーカスした作品が面白くなります。
正史(せいし)を重視した作品や、複数作品の読み比べで理解を深めることが可能です。
呉の孫権を主役にした珍しい作品などもあるため、これらの作品も選択肢に入ってくるでしょう。
目的で選ぶ(教養/エンタメ/子ども向け)
三国志漫画を読む目的によっても、最適な作品は変わってきます。
教養として学びたい方には、史実に忠実な作品を選ぶのがおすすめです。
注釈や解説が豊富な作品なら、当時の歴史的背景も理解することが出来ますよ。
その一方、純粋にエンタメとして楽しみたい方もいると思います。
そんな方には、ギャグ系や転生系の作品がぴったりですよ。
史実知識がなくても笑えて、気軽に三国志の世界に触れられます。
また、お子さんの勉強用に探している親御さんもいるのではないでしょうか?
その場合は、学習漫画シリーズがおすすめです。
ふりがなが付いていて、歴史の流れも理解しやすく作られていますよ。
目的別おすすめ作品の選び方
- 教養・勉強用:史実忠実型、注釈が豊富な作品
- エンタメ重視:ギャグ・転生・恋愛要素のある作品
- 子ども向け:学習漫画、わかりやすい絵柄の作品
- ビジネス教養:戦略や人材活用がテーマの作品
巻数と読了時間で選ぶ
時間的なコミットメントも重要な選択基準になりますね。
週末で読破したい方には、1~5巻程度の短期完結型がおすすめです。
気軽に読めて、三国志の雰囲気を味わえるでしょう。
そして、1ヶ月程度かけてじっくり読みたい方は、10~20巻の中期型が適していますよ。
物語の深みも感じられ、登場人物への愛着も湧いてきます。
また、このくらいのボリュームであれば、通勤時間や寝る前の読書にちょうど良いです。
さらに、長期型の30巻以上の作品は、数ヶ月かけて読むことになります。
しかし、その分だけ物語に没入でき、三国志の世界を存分に楽しめることでしょう。
時間に余裕があり、本格的に三国志を学びたい方に向いていますよ。
ちなみに、電子書籍なら巻数が多くても場所を取りません。
通勤中やちょっとした空き時間に読み進められるのも魅力ですね。



三国志漫画選びで最も重要なのは、自分のレベルと目的を明確にすることです。初心者がいきなり60巻の大作に挑むと挫折しやすいため、まずは10~20巻程度の作品から始めるのが成功の秘訣になりますよ。
【初心者向け】最初に読むべき三国志漫画5選
三国志に初めて触れる方にとって、最初の一冊選びは非常に重要です。
そこで、ここでは読みやすさと内容の充実度を兼ね備えた入門作品を厳選してご紹介しますね。
寺島優(原作)・李志清(作画)『三国志』全14巻
演義(えんぎ)に最も忠実な入門書として高い評価を得ているのが、この作品です。
全14巻というコンパクトさながら、三国志の物語をしっかりと描かれていますね。
そして、横山光輝版が60巻あるのに対し、この作品は14巻で完結します。
そのため、初心者でも挫折せずに最後まで読み通せると思いますよ。
ちなみに、想定される読了時間の目安は1ヶ月程度です。
また、作画を担当した李志清(りしせい)は香港の人気作家です。
豊富な資料や文献に基づいて描かれており、まさに三国志の決定版といえますね。
さらに、この漫画は劉備、関羽、張飛の三兄弟を中心に物語が展開します。
諸葛孔明の知略や、赤壁の戦いなど、有名なエピソードもしっかり押さえられていますよ。
学研まんが『三国志』全6巻
子どもから大人まで楽しめる学習漫画として人気なのがこの作品ですね。
シンプルな絵柄で表現されているため、三国志の知識がなくても理解しやすいことでしょう。
そして、この漫画は全6巻なので週末で読破できるのが最大の魅力です。
まずは、三国志の全体像を掴みたい方に最適と言えますね。
難しい言葉や人物名には注釈がつけられているため、難しい表現も苦にすることなく読むことが出来るでしょう。
さらに、歴史の理解に役立つ「豆知識」も記載されているのが嬉しいポイントです。
黄巾(こうきん)の乱から始まり、三国の興亡までを分かりやすく描いています。
そのため、中国の歴史に初めて触れる人にも安心しておすすめできます。
お子さんの勉強用としても、大人の教養としても活用することが出来ますよ。
また、販売価格も手頃なので、気軽に手に取れる一冊です。
石森プロ『マンガ三国志』全2巻
文豪・吉川英治(よしかわえいじ)の『三国志』をベースにした作品です。
石森プロが、全2巻で三国の興りから滅亡後までを網羅しています。
そして、この漫画は大判サイズで画も文字も大きく、非常に読みやすいのが特徴です。
高齢の方にも優しい設計になっており、また欄外の注釈が豊富で、原作小説との比較も可能です。
そもそも、わずか2巻で三国志の全体像を掴めるのは驚きではないでしょうか?
このボリュームであれば、1日あれば読み切れるため、忙しい方にもぴったりですね。
また、主人公の劉備三義兄弟や孔明のエピソードはもちろん、個性的な脇役キャラの顛末(てんまつ)もしっかり紹介されているのです。
そのため、初心者が三国志の入門書として選ぶには最適な一冊と言えます。
ポプラ社『コミック版三国志』全3巻
渡邉義浩(わたなべよしひろ)監修による、学術的にも信頼できる学習漫画です。
複雑な三国志の物語を全3巻というコンパクトなサイズにわかりやすく再構成されています。
そして、総ルビ付きで、注釈・図解・年表・地図が充実しており、初めて三国志に触れる読者でも理解しやすい構成になっています。
また、3冊を並べると1つの立派な絵巻として鑑賞できる工夫が施されており、コレクション性も高い作品ですよ。
各巻255ページで定価935円という手頃な価格設定も魅力ですね。
そのため、子供へのプレゼントや歴史の学び直しにも最適な、まさに三国志入門の決定版といえるシリーズです。
集英社版学習まんが『中国の歴史③ 三国志と群雄の興亡』
集英社の学習まんがシリーズは、歴史の流れを体系的に学べる作品として定評があります。
貝塚ひろしが漫画を担当しており、三国志の時代背景から丁寧に描かれているのが特徴です。
そして、この作品の魅力は、単なる三国志の物語だけでなく、当時の中国の社会情勢や文化まで理解できる点にあります。
後漢末期の混乱から三国時代、そして西晋による統一までの流れが分かりやすく整理されています。
また、登場人物の関係図や重要な戦いの地図も充実しており、複雑な三国志の世界を視覚的に理解できることでしょう。
難しい用語には解説が付いているため、歴史に詳しくない方でも安心して読み進められますよ。
さらに、学習漫画としての信頼性が高く、中学生の歴史学習にも活用できる内容です。
ふりがなも豊富で、小学校高学年からでも読める作品となっています。
三国志を教養として学びたい大人の方にもおすすめできる、バランスの取れた一冊です。



入門編では全14巻の寺島優版が最もバランスが良いですね。コンパクトながら物語の流れをしっかり追え、登場人物の心情も丁寧に描かれていますよ。三国志の漫画では、まずは全体像を掴んでから他の作品に進むのがおすすめです。
【中級者向け】王道・名作の三国志漫画5選
三国志の基礎知識を身につけた中級者の方には、より深い作品に挑戦してみましょう。
そこで、ここでは名作と呼ばれる本格的な作品をご紹介しますね。
横山光輝『三国志』全60巻
三国志漫画の金字塔として、誰もが認める不朽の名作です。
1971年から約15年かけて連載された、まさに日本の三国志文化を作り上げた作品と言えますね。
そして、この漫画は全60巻という大ボリュームですが、時間をかけて読む価値は十分にあります。
劉備を中心とした演義ベースの物語展開で、正義の味方として描かれているのが特徴ですね。
また、登場人物一人ひとりが丁寧に描かれており、脇役にも個性があります。
読み進めるうちに、様々な武将に愛着が湧いてくるでしょう。
「げえっ、関羽!」などの名セリフも多数生まれたのもこの漫画です。
さらに、この漫画はアニメ化もされており、幅広い世代に親しまれています。
三国志ファンなら一度は読んでおきたい必読の作品ですよ。
ちなみに、電子書籍版なら場所を取らず、全巻揃えられるのも魅力と言えますね。
李學仁(原作)・王欣太(作画)『蒼天航路』全36巻
曹操を主人公にした革命的な作品として、三国志の世界に新風を吹き込みました。
1994年から2005年まで『モーニング』で連載され、1998年には第22回講談社漫画賞一般部門を受賞しています。
そして、従来の三国志では悪役として描かれることが多かった曹操が、ここでは魅力的な英雄として登場します。
破格の才能を持ち、既成概念にとらわれない発想力で乱世を生き抜く姿が描かれているのです。
また、王欣太(おうきんた)の圧倒的な画力も見どころのひとつです。
迫力ある戦闘シーンや、美しい人物描写は芸術的な域に達していますよ。
そのため、三国志漫画で読み応えのある作品を求める方にぴったりです。
さらに、この漫画では「破格の人」と称された曹操の魅力を存分に堪能できます。
劉備中心の物語に慣れた方こそ、この作品で新しい三国志の世界を発見することが出来るでしょう。
物語の視点が変わることで、歴史の見え方も変わってきますよ。
本宮ひろ志『天地を喰らう』全20巻
少年漫画らしいケレン味あふれる作品として人気を博しました。
1983年から『週刊少年ジャンプ』で連載され、アニメ化やゲーム化もされた話題作です。
そして、この漫画では劉備を主人公にしながらも、型破りな設定が光っています。
天界から「天命」を直接授かるなど、ファンタジー要素が強いのが特徴ですね。
そのため、少年漫画ならではの突出した演出が楽しめます。
また、本宮漫画の真骨頂ともいえる、だらしないところがあるが見どころのある男として劉備が描かれています。
董卓(とうたく)や呂布(りょふ)など敵陣営のキャラクターも魅力的です。
さらに、女性キャラが色っぽく描かれているのも特徴の一つです。
ただ、残念ながら蜀建国以前で連載中止となっていますが、それでも読む価値は十分にありますよ。
山原義人『龍狼伝』全37巻
現代の中学生が、三国志時代にタイムスリップするという、異色の設定が話題を呼びました。
1991年から2007年まで『月刊少年マガジン』で連載された長編作品です。
そして、主人公・天地志狼(あまちしろう)は数々の戦場で「竜の子」として成長していきます。
現代人の視点から三国志の世界を見ることで、新鮮な驚きがありますね。
また、池上遼一の劇画タッチが、戦乱の時代をリアルに描き出されており、緊迫感あふれる戦闘シーンは圧巻ですよ。
史実をベースにしながらも、オリジナル要素が加わることで独自の世界観を構築しています。
さらに、続編の『龍狼伝 王霸立国編』も連載されており、物語はさらに広がっています。
タイムスリップものが好きな方や、三国志を新しい角度から楽しみたい方におすすめですよ。
山口陽史『三国志武将列伝』全3巻
三国志のマイナーな武将にスポットを当てた短編集ですね。
各巻で異なる武将の生涯を描いており、従来の三国志作品では脇役だった人物が主役として活躍します。
そして、この漫画では登場人物の顛末を、それぞれの視点から描いているのが特徴です。
成果を残した英雄ばかりではなく、ちょっとクセのある者も登場しますよ。
そのため、善悪を抜きにして人生を描く手法がとても印象的です。
また、三国志に詳しい方なら、それぞれのキャラについて固定イメージがあるはずです。
本作での描かれ方と比べてみたり、納得したりして楽しめます。
ちなみに、脇役にフォーカスする「列伝」形式は、史記以来の中国文学の伝統ですね。
さらに、この漫画は短編集なので読みやすく、気軽に手に取れるのも魅力と言えます。
普段、あまり注目されない武将たちの人間ドラマに触れることで、三国志への理解がさらに深まりますよ。



王道作品では、劉備視点の横山版と曹操視点の蒼天航路を両方読むことで、三国志の奥深さを多角的に理解できますよ。異なる視点から描かれた作品を比較するのも三国志漫画の醍醐味と言えるでしょう。
【ジャンル別】エンタメ重視の三国志漫画5選
史実から離れて、純粋にエンタメとして三国志を楽しみたい方もいるはずです。
そこで、ここではギャグ系から転生系まで、気軽に読める作品をご紹介しますね。
白井恵理子『STOP劉備くん!』全7巻
三国志をモチーフにした四コマギャグ漫画の代表作ですね。
正式名称は、『白井版三国志遊戯STOP劉備くん!―との それはなりません―』となっています。
連載当時の時事問題を三国時代に絡ませたり、漫画やドラマのパロディが満載だったりするのが特徴です。
「綾波レイと結婚する」などと夢を語る劉備が見られるのは、間違いなく本作だけでしょう。
おちゃらけているだけではなく、三国志のストーリーをしっかり踏まえているのがすごいところです。
劉備の取り柄が草履作りだったり、張飛の酒ぐせが悪かったりするのは、一般的なエピソードをもとにしています。
初心者はもちろん、三国志に詳しい人ほど深く楽しめる作品です。
続編の『STOP劉備くん!!リターンズ!』も既刊全3巻で展開されています。三国志の箸休めとして最適な一冊でしょう。
そにしけんじ『ねこ戦 三国志にゃんこ』全3巻
三国志の登場人物たちを”猫化”させて描いたゆるふわ4コマ漫画ですね。
猫漫画の第一人者として知られる、そにしけんじの作品らしい可愛らしさがあります。
そして、この漫画では、高貴な血筋だけれど気づいてもらえない劉備、やんちゃな茶トラ・張飛、雑種でデカい関羽など、キャラクター設定がとても優れています。
どのコマを見ても、三国志らしさと猫らしさが同居していますよ。
また、この漫画は4コマなので読みやすく、人名・地名はすべてふりがな付きです。
こまめに豆知識コラムもあるため、読み終わった時には三国志知識がレベルアップしているかもしれませんよ。
さらに、血生臭い戦闘シーンが苦手な方や、可愛いものが好きな方に特におすすめですね。
三国志に詳しくない方もゆる~く三国志について知ることが出来ることでしょう。
四葉夕卜(原作)・小川亮(作画)『パリピ孔明』既刊23巻
五丈原(ごじょうげん)の戦いにて命を落とした孔明が、現代日本に転生するという衝撃的な設定です。
2019年から『ヤングマガジン』で連載され、2022年にはアニメ化、2023年には実写化されて大きな話題を呼びました。
そして、転生した孔明の心を奪ったのは、なんとクラブミュージック。
無名の女歌手「月見英子」を新たな主と定め、その知略を存分に発揮します。
現代の渋谷を舞台に、音楽業界での策謀が展開されるんですね。
また、この漫画ですが、設定がぶっとんでいるように見えて、内容自体はいたって真面目なんです。
三国志の故事や戦略を現代に応用する展開が見事で、原作への愛が感じられます。
そこで、この漫画は三国志ファンはもちろん、三国志を知らない人でも楽しめる作品ですよ。
むしろ、この作品をきっかけに三国志に興味を持つ人も多いはずです。
新しい三国志の入口として最適な一冊と言えますね。
『魔王令嬢から始める三国志〜董白伝〜』全3巻
三国志オタクの元商社マンが、董卓の孫娘「董白(とうはく)」に転生するという異世界転生系漫画です。
心を病んだ主人公が、謎の占い師に導かれて三国志ガチャを引いた結果、この世界に来てしまいます。
ちなみに、董卓といえば、三国志に悪名を轟(とどろ)かせた暴君として知られていますよね?
その孫娘に転生した主人公が、どう生き延びていくのかがストーリーの見どころです。
そして、この漫画では難しい言葉がほとんど使われていないため、三国志についてあまり詳しくない人でも気軽に読めます。
転生もの特有の「前世の知識を活かして活躍する」展開が楽しめると思いますよ。
また、女性主人公の視点から三国志の世界を見るのも新鮮ですね。
歴史改変要素もあり、「もしも」の展開にワクワクさせられます。
塩崎雄二『一騎当千』全24巻
三国志時代の英雄たちの魂を受け継いだ現代の高校生たちが、熾烈な戦いを繰り広げるバトル漫画です。
英雄たちの魂を封じた装身具「勾玉(まがたま)」を持つ者は「闘士」と呼ばれ、かつての英雄たちと同じように全国制覇を狙って戦います。
そして、主人公は関羽の魂を受け継いだ関羽雲長で、劉備、張飛、曹操など三国志の有名武将たちが現代の高校生として登場するのが特徴です。
それぞれが、元の武将の性格や能力を受け継いでおり、三国志ファンならニヤリとする設定が満載。
また、学園を舞台にした現代版三国志として、バトルアクションとキャラクターの魅力が融合しています。
アニメ化もされた人気作品で、三国志を全く知らない人でもバトル漫画として楽しめますよ。
一方で、三国志の知識があれば、元ネタとの対応関係を楽しめる二重構造になっているのです。
そのため、従来の歴史物とは全く異なるアプローチで三国志を描いた作品として、新しい三国志の楽しみ方を提供してくれます。
若い世代に三国志の入口として人気があり、この作品をきっかけに本格的な三国志作品に興味を持つ読者も多いことでしょう。



エンタメ系作品は史実知識がなくても楽しめるのが魅力ですね。特にパリピ孔明は2022年のアニメ化で話題となり、三国志初心者の入口として最適でしょう。まずは気軽に読めるジャンルから始めるのもおすすめですよ。
【上級者向け】こだわり派のための三国志漫画5選
三国志を深く知り尽くした上級者の方には、マイナーな視点や特定人物にフォーカスした作品がおすすめです。
そこで、ここでは通好みの作品をご紹介しますね。
大西巷一『曹操孟徳正伝』全3巻(未完)
曹操を主役に据え、三国志を捉え直した漫画作品です。
2005年から『三国志マガジン』にて連載されましたが、残念ながら未完のまま終了しています。
そして、この漫画では曹操を曲がったことが大嫌いな熱血漢として描いているのが特徴です。
『蒼天航路』と同じ題材でありながら、違う角度から曹操の魅力が引き出されていますよ。
これら両作品を比較しながら読むと、面白さが倍増することでしょう。
また、単行本未収録の9・10話(最終話)と読み切り1編が4巻としてまとめられ、「マンガ図書館Z」で無料公開されていますよ。
未完ながらも、曹操という人物の新しい一面を知ることができる貴重な作品ですね。
そのため、熱血系の三国志が好きな方や、曹操に特別な思い入れがある方にぜひ読んでいただきたい一冊です。
李志清『三国志第二部 諸葛孔明』全7巻
劉備に仕えた三国志で最も有名な軍師・諸葛孔明の生涯を描いた作品です。
幼少期に起きた黄巾の乱を始まりに、孔明の生涯を追うことで自然と三国志の流れが理解できますよ。
そして、この漫画は初心者向きのコンパクトな内容ですが、あっさりしている分、三国志の基本的な知識が必要かもしれませんね。
三国志に少しだけ触れたことがある方、何となくしか知らないという方におすすめですよ。
また、迫力のあるイラストが中心にあり、セリフや説明文が少ない構成となっています。
本を読むのが苦手な方でも、すんなり理解しながら読み進められることでしょう。
さらに、物語の展開が歴史に忠実に進んでいき、時系列が理解しやすいのも特徴ですね。
そのため、受験勉強にも役立つ内容と言えます。
ねこクラゲ『曹植系男子』全2巻
『薬屋のひとりごと』で作画を担当したねこクラゲが描く、ほのぼのしたギャグ漫画です。
魏の武将・曹操の息子、詩に精通していた曹植(そうしょく)が主人公として登場します。
ちなみに、三国志でも人気の高い曹操は、子だくさんでも有名な武将なんです。
その設定を活かし、本作では曹植を中心とした兄弟たちのにぎやかな生活が描かれますよ。
かなりかわいい絵柄がイチオシポイントですね。
また、「苦手なものは、女の子!」という草食系男子の曹植が、兄弟や魏の家臣達と繰り広げる日常が微笑ましいです。
第二回「戦・漫画大賞」の準大賞を受賞した実力作でもありますよ。
そのため、曹操の家族に興味がある方や、ねこクラゲファンにおすすめですよ。
三国志を別の角度から楽しめる作品と言えますね。
『みんなの呉』全1巻
『三国志』をモチーフにした作品のなかでも珍しい、呉の孫権(そんけん)が主役の漫画です。
悠久の中国、群雄割拠の時代に、本当は凄いけどあんまり目立たない孫権にスポットが当たっていますよ。
そして、この漫画では、兄・孫策(そんさく)が亡くなったことで呉の当主を継いだ孫権が、赤壁の戦いに挑むまでが史実に沿って描かれています。
ゆる~い孫権とクセ者揃いの家臣たちの掛け合いが魅力的ですね。
また、三国志の登場人物たちが、現代風の絵柄でイケメン美形キャラとして描かれるのも見どころでしょう。
ゆるくコミカルな作風なので、三国志漫画初心者の方でも読みやすい一冊となっています。
さらに、魏や蜀に比べて影が薄い呉の魅力を再発見することが出来ますね。
三国志を多角的に理解したい上級者にこそおすすめしたい作品です。
武論尊(原作)・池上遼一(作画)『覇-LORD-』全22巻
劉備玄徳を主人公として描いた、従来の三国志漫画とはちょっと毛色が違う作品です。
本作に登場する劉備は、まさかの元倭人(わじん)で、かつてはあの卑弥呼(ひみこ)と恋愛関係にあったという異彩を放つ設定になっています。
そして、この漫画では、本物の劉備玄徳を殺害し、主人公は劉備に成り代わります。
そうして彼は劉備となり、三国志の流れのまま桃園にて関羽・張飛と誓いを交わしました。
また、池上遼一の劇画タッチがリアルな戦闘シーンを描き出します。
生々しい殺戮(さつりく)シーンもあり、硬派な戦記ものを好む方におすすめですね。
それと、基本となる『三国志』の要素はそのまま、数々の改変が組み合わされています。
既に三国志を知っている方でも、新鮮な驚きを与えてくれる作品と言えます。
ちなみに、続編『漫画:SOUL 覇 第2章』も全3巻で公開されていますよ。



上級者向け作品では、メジャーな劉備・曹操以外の視点から三国志を楽しめます。特に呉の孫権を主役にした作品は珍しく、三国志を多角的に理解するには最適と言えますね。複数作品の読み比べで理解が深まりますよ。
よくある質問(FAQ)
- 三国志漫画を初めて読むなら何がおすすめですか?
-
初心者には全14巻の寺島優版『三国志』がおすすめです。演義の流れに忠実でありながら、横山版のように60巻もないため挫折しにくいのが特徴。登場人物も整理されており、人間ドラマも丁寧に描かれています。もっと気軽に始めたい方は、学研まんが全3巻から入るのも良いと思いますよ。
- 横山光輝の三国志は途中から読んでも大丈夫ですか?
-
横山光輝『三国志』は全60巻の大作なので、途中から読むのはおすすめしません。物語の流れや人物関係が複雑に絡み合っているため、最初から読まないと理解が難しくなります。ただし時間がない場合は、まず他の短い作品で三国志の全体像を理解してから、横山版に挑戦するという方法もあります。寺島優版やパリピ孔明で興味を持ってから読むと、より楽しめますよ。
- 子どもに三国志を学ばせたいのですが、何歳から読めますか?
-
学習漫画シリーズなら小学校中学年(9~10歳)から読めます。学研まんが『三国志』はふりがな付きで注釈も豊富なので、歴史の勉強として最適と言えます。ただし、三国志は戦乱の時代を描いているため、作品によっては血なまぐさい描写もあります。また、横山版や蒼天航路などは中学生以上が適切でしょう。まずは親が内容を確認してから、お子さんに合った作品を選ぶことをおすすめしますよ。
- 正史と演義の違いがよく分かりません。どちらを読むべきですか?
-
正史は陳寿(ちんじゅ)が編纂した歴史書で事実を記録したもの、演義は羅貫中(らかんちゅう)が書いた歴史小説で物語性を重視したものです。初心者には演義ベースの作品(横山版、寺島優版)がおすすめです。劉備が主人公で分かりやすく、物語として楽しめます。一方、正史寄りの作品(蒼天航路など)は曹操視点で描かれることが多く、新しい発見がありますよ。
- 三国志漫画は電子書籍と紙の本、どちらがおすすめですか?
-
どちらにもメリットがあります。電子書籍は巻数の多い作品(横山版60巻など)でも場所を取らず、セール時に安く購入できるのが魅力です。スマホやタブレットでいつでも読めるのも便利でしょう。一方、紙の本は地図や年表を見返しやすく、複数人で読み回せるメリットがあります。初心者は電子書籍で試し読みしてから、気に入った作品を紙で購入するのがおすすめですね。
まとめ
三国志漫画は作品数が多く迷いやすいですが、自分のレベルと目的を明確にすれば最適な一冊が見つかります。
初心者は全14巻の寺島優版か学習漫画から、中級者は横山版や蒼天航路で本格的に、上級者は特定人物にフォーカスした作品で深掘りするのがおすすめですね。
また、ギャグ系やパリピ孔明のような転生系も、気軽に三国志の世界に触れる入口として最適と言えます。
そのため、まずは一冊手に取って、千八百年前の英雄たちの物語を楽しんで下さいね。
きっとあなたも三国志の魅力に引き込まれるはずですから、



三国志漫画の魅力は、同じ歴史を異なる視点や解釈で楽しめる点にあります。一つの作品に固執せず、複数の作品を読み比べることで、三国志の奥深さと英雄たちの多面性をより深く理解することが出来ますよ。
