三国志の小説おすすめランキング8選!初心者から上級者まで完全ガイド

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三国志の小説おすすめランキング8選!初心者から上級者まで完全ガイド
歴史探偵女

三国志の小説ってどんな作品があるの?

歴史探偵男

おすすめの三国志小説が知りたい

この記事では、こんな疑問にお答えしますね。

この記事で分かること
  • 三国志小説の選び方の3つの基準
  • おすすめ三国志小説TOP5の詳細比較
  • 初心者・歴史好き・子供向けなど目的別のおすすめ
  • 各小説の価格・巻数・読みやすさの違い
  • 購入前に確認すべきポイント
  • 三国志の小説に関するよくある疑問
執筆者情報
歴女
歴女
  • 歴史大好き女
  • 今まで読んだ歴史書籍は日本史&世界史で200冊以上
  • 日本史&中国史が得意
  • 特に中国の春秋戦国時代や三国時代、日本の戦国時代が好き
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  • 日本史&中国史が得意
  • 特に中国の春秋戦国時代や三国時代、日本の戦国時代が好き

書店に行くと、たくさんの三国志の小説が並んでいて、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。

実は三国志には、歴史書である「正史」、中国の小説「演義」、そして日本人作家による創作と、大きく3つの種類があります。

さらに、同じ演義でも翻訳者や作家によって文体や解釈が異なるんです。

そこで、この記事では、あなたにぴったりの三国志の小説を見つけるための選び方から、おすすめランキング、目的別ガイドまで徹底解説しますね。

目次

おすすめの三国志小説の選び方【3つのポイント】

三国志文庫本の選び方【3つのポイント】

まずは、自分に合った三国志の小説を選ぶための基準から理解しましょう。

闇雲に選ぶと、難しすぎたり好みと合わなかったりして、途中で挫折してしまうかもしれませんから。

正史・演義・創作のどれを読むか決める

三国志には大きく分けて3つの種類があります。

それぞれ内容や読み応えが全く異なるため、まずはどのタイプを読みたいか考えてみましょう。

まず、正史三国志(せいしさんごくし)ですが、3世紀末に陳寿(ちんじゅ)という歴史家が書いた正式な歴史書です。

ちくま学芸文庫から全訳が出ていますが、正直言って一般読者向けではありません。

そのため、歴史研究をしたい方や、本格的に学びたい上級者向けですね。

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次に、三国志演義(さんごくしえんぎ)ですが、14世紀頃に羅貫中(らかんちゅう)が書いた歴史小説です。

正史をベースにしながら、娯楽性を高めるためにフィクションを加えています。

そして、劉備(りゅうび)を善玉、曹操(そうそう)を悪玉として描くのが特徴です。

岩波文庫、角川ソフィア文庫、講談社学術文庫などから翻訳版が出ていますよ。

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最後に、日本人作家による創作ですが、演義や正史をベースに日本人が書いた小説です。

吉川英治版、北方謙三版、宮城谷昌光版などがこれにあたります。

日本人の感性で書かれているので、とても読みやすいのが魅力ですね。

このように、それぞれの違いを理解した上で、自分がどんな三国志を読みたいのか考えてみてください。

歴史の勉強がしたいなら正史や演義、物語として楽しみたいなら日本人作家の創作がおすすめですよ。

初心者をはじめ自分のレベルに合わせて選ぶ

三国志の小説は、読者のレベルによって選ぶべき作品が変わってきます。

背伸びして難しい本を選ぶと、途中で挫折してしまう可能性が高いため、注意が必要です。

そこで、各レベル別に下記一覧表でまとめてみました。

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レベルおすすめ作品特徴おすすめポイント
初心者・吉川英治版
・横山光輝の漫画版
・登場人物の描写が分かりやすい
・難しい漢字にふりがな付き
・物語の展開がスムーズ
飽きずに読み進められる
中級者・三国志演義の翻訳版
(特に講談社学術文庫版)
・読みやすい翻訳
・巻末に解説付き
・日本の三国志作品の元ネタ
演義の原典を知ることで理解が深まる
上級者・北方謙三版
・宮城谷昌光版
・正史三国志
・歴史的な考証がしっかりしている
・読み応えがある
より本格的な三国志を楽しめる

自分の読書経験や三国志の知識レベルを考えて、無理のない選択をすることが重要です。

まずは、やさしいものから始めて、徐々にステップアップしていくのもいいですね。

文体と作風の好みで選ぶ

同じ三国志でも、作家によって文体や作風は大きく異なりますよ。

そのため、自分の好みに合った文体を選ぶことが、最後まで楽しく読むコツです。

そこで、文体や作風の好み別に下記一覧表でまとめてみました。

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好みのタイプおすすめ作品特徴
古風な文体が好き岩波文庫の演義翻訳版・格調高い文章
・昔ながらの翻訳文学の雰囲気
現代的な文体が好き・講談社学術文庫版
・吉川英治版
・読みやすい現代語訳
・スムーズに読める
娯楽重視吉川英治版・演義の面白さを活かす
・日本人好みにアレンジ
・物語性が高い
史実重視・北方謙三版
・宮城谷昌光版
・正史ベース
・史実に近い描写
・歴史的考証がしっかり
長編をじっくり読みたい北方謙三版(全13巻)・読み応え十分
・詳細な描写
・時間をかけて楽しめる
コンパクトに読みたい講談社学術文庫版(全4巻)・短期間で完読可能
・手軽に楽しめる
・保管場所も取らない

サンプルページや試し読みを活用して、自分に合った文体かどうか確認してから購入するのがおすすめですよ。

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選び方の基準として、まず「何を求めているか」を明確にすることが重要です。歴史の勉強なのか、エンターテイメントなのか。目的によって最適な小説は大きく変わってくるため、自分のニーズを理解することが、三国志の小説選びの第一歩になりますよ。

三国志小説のおすすめランキングTOP5

それでは、具体的にどの三国志小説がおすすめなのか、ランキング形式でご紹介しますね。

価格や特徴、どんな人に向いているかも詳しく解説していきますよ。

第1位:吉川英治「三国志」(講談社文庫・全8巻)

日本で最も読まれている三国志がこれです。

昭和14年から連載が始まり、80年以上経った今でも多くの人に愛されています。

そして、吉川英治版の最大の魅力は、何といっても読みやすさです。

難しい漢字にはふりがなが振ってあり、文章も現代人にとって読みやすいように工夫されています。

登場人物の心理描写が丁寧で、劉備や諸葛亮(しょかつりょう)、関羽(かんう)といったキャラクターに自然と感情移入できるんです。

また、価格は全8巻で約6,400円ととてもリーズナブル。

1巻あたり800円前後で、文庫本としては標準的な価格設定となっています。

電子書籍版もあるので、スマホやタブレットで読むことも出来ますよ。

こんな人におすすめ

  • 三国志を初めて読む方
  • 物語として楽しみたい方
  • 読みやすい文章が好きな方
  • 電子書籍で読みたい方

演義をベースにしながらも、吉川英治独自の解釈や創作も加えられています。

ですので、史実とは異なる部分もありますが、それが日本人の感性に合っているんですよね。

そのため、三国志の小説で迷ったら、まずこれを選べば間違いありません。

第2位:北方謙三「三国志」(角川春樹事務所・全13巻)

男の生き様を描いた、硬派な三国志です。

吉川版が「演義ベース」なのに対し、北方版は「正史ベース」で書かれているのが大きな違いですね。

そして、北方謙三版の特徴は、リアルな人間ドラマにあります。

登場人物たちは完璧なヒーローではなく、欲望や野心を持った生身の人間として描かれています。

特に、曹操の描写が素晴らしく、単なる悪役ではない複雑な人物像が魅力的です。

また、価格は全13巻で約11,440円(1巻880円)。

吉川版より巻数が多く、やや高めの設定ですが、その分読み応えは十分にあります。

こんな人におすすめ

  • 吉川版を読んだことがある方
  • 史実に基づいた描写が好きな方
  • 硬派な文体が好きな方
  • じっくり長編を読みたい方

北方版では、演義で有名な「桃園の誓い」や「三顧の礼」といったエピソードが史実に基づいて描き直されているのです。

そのため、演義の創作部分を知った上で読むと、より深く楽しめますよ。

第3位~第5位とその他のおすすめ

第3位:三国志演義(講談社学術文庫・全4巻)

原典である演義を現代語訳したものです。

井波律子(いなみりつこ)さんの翻訳で、とても読みやすくなっています。

そして、この文庫本は全4巻で約8,000円とやや高めですが、巻末の解説が充実していて勉強になります。

また、演義を読むと、日本の三国志作品の元ネタが分かって面白いですよ。

「ああ、このエピソードは演義からきてたのか」という発見がありますから。

第4位:宮城谷昌光「三国志」(文春文庫・全12巻)

歴史小説の名手、宮城谷昌光さんによる作品です。

文学性が高く、格調高い文章が特徴であり、全12巻で約9,600円です。

そして、宮城谷版の魅力は、後漢末期の時代背景を丁寧に描いている点です。

三国時代だけでなく、その前の時代から物語が始まります。

そのため、歴史の流れをしっかり理解したい方におすすめです。

第5位:横山光輝「三国志」(潮漫画文庫・全30巻)

こちらは漫画ですが、これも立派な三国志の小説と言えますね。

全30巻で約18,000円と高めですが、絵で見るとストーリーがとても分かりやすいです。

また、横山光輝版は吉川英治版をベースにしているため、内容は吉川版とほぼ同じとなっています。

活字が苦手な方、視覚的に楽しみたい方にはおすすめです。

その他のおすすめ

  • 岩波少年文庫版(全3巻):子供向けだが大人も楽しめる
  • 角川ソフィア文庫版(全4巻):NHK人形劇の原作
  • 集英社みらい文庫版(全5巻):小学生向けの入門書
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ランキング上位の作品はいずれも長年愛されてきた名作ばかりです。特に吉川英治版は「日本の三国志」として定着しており、多くの三国志ファンの入口となっています。迷ったらまず吉川版から始めるのが王道ルートですね。

三国志小説の目的別・レベル別おすすめガイド

ここからは、読者の目的やレベルに応じて、より具体的なおすすめをご紹介しますね。

自分に当てはまるカテゴリーを見つけて、参考にしてくださいね。

初心者・三国志デビューにおすすめ

三国志を初めて読むなら、断然吉川英治版がおすすめです。

その理由は、圧倒的な読みやすさと、物語としての面白さのバランスが絶妙だからです。

そして、吉川版の素晴らしいところは、登場人物の描写が丁寧な点です。

劉備は仁徳のある主人公、関羽は義理堅い武将、張飛(ちょうひ)は豪快な猛将といった具合に、キャラクターが明確で覚えやすいんです。

諸葛亮の知略、趙雲(ちょううん)の勇敢さなども、各人物の魅力がしっかり伝わってきます。

また、物語の展開がテンポよく進むのも魅力ですね。

退屈な部分が少なく、次々と事件が起こるので、読んでいても飽きません。

「次はどうなるんだろう」とページをめくる手が止まらなくなりますよ。

さらに、この吉川版と横山光輝の漫画版を併用するのもおすすめです。

活字を読みながら、分からない部分を漫画で確認すると、より理解を深めることが出来ますよ。

特に、合戦シーンは、漫画の方がよりイメージを膨らませやすいです。

それと、岩波少年文庫版(全3巻)も初心者には良い選択肢と言えます。

子供向けとはいえ、内容は本格的。分かりやすい言葉で書かれているので、スムーズに読み進めることが出来ますから。

最後に、初心者の方は、まず「面白い」と感じることが重要です。

細かい歴史的な正確性は後回しにして、物語として楽しむことに集中しましょう。

歴史好き・本格派におすすめ

すでに吉川版を読んだ方、より史実に近い三国志を読みたい方には、次のステップに進みましょう。

それは、三国志演義の翻訳版から始めるのが王道であり、中でも講談社学術文庫版がおすすめ。

特に、井波律子さんの翻訳は読みやすく、巻末の解説も充実しています。

全4巻なので、比較的手軽に完読できるのも魅力ですね。

そして、演義を読むことで、「これは史実」「これは創作」という区別ができるようになります。

例えば、有名な「赤壁の戦い」で諸葛亮が風を呼ぶエピソードは演義の創作です。

こうした知識があると、三国志の楽しみ方が一段と深まりますよ。

また、北方謙三版は、正史ベースで書かれた本格派作品であり、全13巻ですが史実に基づいた描写が魅力。

演義で美化されていた劉備陣営も、より人間的に描かれています。

それと、ちくま学芸文庫「正史三国志」(全8巻)は、歴史書そのものの翻訳です。

小説のような面白さはありませんが、本当の三国時代を知りたい方には必読の書。

ただし、これは相当な読書体力が必要なので、覚悟を持って臨んでくださいね。

それから、歴史好きの方には、複数の作品を読み比べることをおすすめします。

演義・正史・創作を比較すると、同じ出来事でも描かれ方が全く違っているため、とても興味深いです。

親子で楽しみたい・小中学生向け

お子さんと一緒に三国志を楽しみたい方には、年齢に応じた選択肢がありますよ。

小学校低学年なら「集英社みらい文庫版」(全5巻)が最適と言えます。

漢字にふりがなが振ってあり、挿絵も豊富。物語も子供向けに分かりやすく再構成されています。

そして、小学校高学年~中学生向けなら「岩波少年文庫版」(全3巻)がおすすめです。

こちらは大人が読んでも十分楽しめる内容で、子供向けとはいえ、ストーリーの省略は最小限となっています。

親子で同じ本を読んで、感想を語り合うのも楽しいと思いますよ。

また、横山光輝の漫画版も親子で楽しむには最適ですね。

視覚的に理解しやすく、会話も多いので飽きません。

ただし、全30巻と長いので、まずは数巻試してみると良いかと思います。

それと、親子で三国志を読む際のポイントは、一緒に読み進めることですね。

子供が分からない部分を親が説明したり、逆に子供の新鮮な感想を聞いたりすることで、親子のコミュニケーションが深まりますよ。

歴女

同じ三国志でも、読者の目的やレベルによって最適な選択は異なります。初心者はエンターテイメント性重視、歴史好きは史実重視と、自分に合ったアプローチで三国志の世界に入ることが成功の秘訣ですよ。

三国志小説の購入前に知っておきたい比較ポイント

購入前に知っておきたい比較ポイント

実際に購入する前に、各小説の具体的な違いを比較しておきましょう。

価格や読みやすさなど、実用的な情報を一覧表でまとめました。

価格と巻数の比較表

主要な三国志小説の価格と巻数を一覧にしました。

自分の予算や読書時間に応じて選んでくださいね。

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作品名巻数総額(税込)1巻あたり完読目安時間
吉川英治版(講談社)全8巻約6,400円約800円30~40時間
北方謙三版(角川)全13巻約11,440円880円50~60時間
演義(講談社学術)全4巻約8,000円約2,000円20~30時間
宮城谷昌光版(文春)全12巻約9,600円約800円45~55時間
横山光輝版(潮漫画)全30巻約18,000円約600円15~20時間
岩波少年文庫版全3巻約3,600円約1,200円10~15時間

コストパフォーマンスで選ぶなら、吉川英治版か岩波少年文庫版がおすすめです。

特に吉川版は、内容のボリュームと価格のバランスがとても優れています。

そして、じっくり長く楽しみたいなら、北方謙三版や宮城谷昌光版が良いと思います。

三国志の小説を1年かけてゆっくり読むことも、ある意味楽しくなりますよ。

また、全巻セットで購入すると、多くの書店やネットショップで割引があります。

Amazonなどでは、新品で10~15%オフになることあり、中古本なら半額以下で入手できる場合も。

ちなみに、電子書籍版は、紙の小説本より若干安いことが多いです。

保管場所も取らず、スマホでいつでも読めるのがメリットと言えます。

読みやすさや分かりやすさ・文体の比較

同じ三国志でも、文体や表現方法は大きく異なります。

そのため、自分に合った文体を選ぶことが、完読への近道ですよ。

そこで、下記に各作品の特徴や読みやすさや分かりやすさ、ページ数などについて一覧表でまとめてみました。

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作品名文体の特徴読みやすさや分かりやすさ・対象読者1巻あたりページ数挿絵・地図
吉川英治版・昭和初期の格調高さ
・候文調の時代小説風
・適度なふりがな付き
・現代人にも読みやすく分かりやすい
・中学生以上なら問題なし
約300ページ挿絵あり
北方謙三版・現代的で簡潔
・無駄な装飾がない
・自然な会話文
・硬派な雰囲気
・人によっては冷たく感じる可能性
約350ページ特になし
講談社学術文庫の演義・原文の雰囲気を残す
・中国文学特有の言い回し
・井波律子訳
・現代語訳で読みやすく分かりやすい
・評判の良い翻訳
約600ページ挿絵あり
宮城谷昌光版・最も文学的
・美しい日本語
・格調高い
・やや難解な表現あり
・文学性を求める方向け
記載なし地図が充実

補足情報

  • 講談社学術文庫の演義は1冊が分厚いため、持ち運びには不便
  • 挿絵があるとイメージが湧きやすく、地図があると地理的な理解に役立つ

内容の違い(正史・演義・創作)

同じ「三国志」でも、正史・演義・創作では内容が大きく異なります。

そのため、この違いを理解しておくと、より深く楽しめますよ。

正史三国志(歴史書)の特徴

  • 史実に基づいた記録
  • 劉備も曹操も客観的に評価
  • エピソードは簡潔で淡々としている
  • 面白さよりも正確性を重視

三国志演義(小説)の特徴

  • 「三分虚七分実」(3割が史実、7割が創作)
  • 劉備陣営を正義、曹操を悪として描く
  • 諸葛亮の神がかった活躍(多くが創作)
  • 娯楽性を高めるための脚色が多い

日本人作家の創作の特徴

  • 演義や正史をベースに独自解釈
  • 日本人の価値観で再構成
  • 作家によって解釈が大きく異なる

例えば、有名な「三顧の礼」は、演義では感動的な場面として描かれますが、正史では簡単な記述のみ。

吉川版では演義を踏襲し、北方版では より現実的に描かれています。

また、「赤壁の戦い」での諸葛亮の活躍も、演義では風を呼んだり、舌戦で敵を論破したりしますが、正史では周瑜(しゅうゆ)が主役です。

吉川版は演義寄り、北方版は正史寄りの描写になっていますよ。

ちなみに、これらについてはどれが正しいというわけではありません。

史実を知った上で創作を楽しむ、あるいは創作から入って史実を学ぶ、どちらのアプローチも有効なんです。

歴史探偵女

小説選びでは、価格だけでなく「完読できるか」も重要なポイントですね。8巻でも13巻でも、結局全巻読み切れなければ意味がありません。自分の読書ペースと興味の持続力を冷静に考えて選ぶことが、失敗しない秘訣ですね。

よくある質問(FAQ)

三国志の小説について、よく寄せられる質問にお答えしますね。

是非、購入前の疑問解消にお役立てください。

三国志を初めて読むなら、どの小説がおすすめ?

初めて三国志を読むなら、吉川英治版(講談社文庫・全8巻)を強くおすすめします。理由は、読みやすさと面白さのバランスが最高だからです。難しい漢字にはふりがなが振ってあり、登場人物の描写も分かりやすく書かれています。物語としての娯楽性も高く、夢中になって読み進められるでしょう。価格も全8巻で約6,400円とリーズナブル。電子書籍版もあるので、通勤通学のスキマ時間にも読めます。

正史と演義の違いは?どちらから読むべき?

正史は3世紀末に書かれた正式な歴史書で、史実に基づいた記録です。演義は14世紀に書かれた歴史小説で、史実にフィクションを加えて娯楽性を高めています。両者の最大の違いは、劉備と曹操の描かれ方です。演義では劉備が善玉、曹操が悪玉ですが、正史では両者とも客観的に評価されています。ですので、初心者の方は、まず演義ベースの作品(吉川英治版など)から読むことをおすすめします。

吉川英治版と北方謙三版の大きな違いは?

最大の違いは、ベースとなる資料と作風です。吉川版は「三国志演義」をベースにしており、劉備を主人公とした勧善懲悪的な物語です。読みやすく、エンターテイメント性が高いのが特徴。その一方、北方版は「正史三国志」をベースにしており、より史実に近い描写がされています。登場人物も理想化されておらず、リアルな人間ドラマが展開されます。また、巻数も吉川版が全8巻なのに対し、北方版は全13巻と長編なんです。

全巻揃えると高いので、途中で挫折しないか心配です

その心配はもっともです。まずは1巻だけ、あるいは最初の2~3巻だけ買って読んでみることをおすすめします。面白いと感じたら続きを買い足していけばいいんです。多くの人が全巻セットを買って挫折してしまうより、確実に読める範囲で購入する方が良いです。また、図書館で借りて読むのも一つの方法。気に入ったら購入すればいいでしょう。電子書籍なら、セールで安く買えることもありますよ。

電子書籍版と紙の本、どちらがおすすめ?

それぞれにメリットがあるので、ライフスタイルに合わせて選ぶといいでしょう。電子書籍版のメリットは、持ち運びが楽で場所を取らないこと、いつでもどこでも読めること、価格が若干安いことです。通勤通学時間に読むなら電子書籍が便利ですね。その一方、紙の本のメリットは、目が疲れにくいこと、読んだ達成感があること、中古で売れることです。そのため、じっくり腰を据えて読むなら紙の本がおすすめ。

まとめ

三国志の小説選びは、まず自分の目的とレベルを明確にすることが必要です。

初めて読むなら吉川英治版、本格的に学びたいなら北方謙三版や演義翻訳版がおすすめ。

また、価格や巻数、文体の好みも考慮に入れて選びましょう。

そして、迷ったときは、まず1巻だけ読んでみて、自分に合うか確認するのが良いです。

どの作品も素晴らしい内容なので、是非気になった一冊を手に取ってみてください。

三国志の壮大な世界が、あなたを待っているのですから。

歴女

三国志の小説は一生の財産になる読書体験を提供してくれますよ。もとも、最初の選択で迷うのは当然ですが、どの作品も長年愛され続けてきた名作ばかりです。そのため、完璧な選択を求めすぎず、まずは気になった一冊を手に取ってみてください。読み始めれば、自然と三国志の世界に引き込まれていくはずですから。


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