歴史探偵女三国志の戦いってどんなのがあったの?



三国志の戦いで重要なものってなに?
この記事では、こんな疑問にお答えしますね。
- 三国志で最初に学ぶべき戦いとその順番
- 各戦いがなぜ重要なのか(初心者向けの理由)
- 主要な登場人物と活躍シーン
- 戦いの結果と歴史への影響
- 各戦いから学べる教訓
- 次に学ぶべきステップ


- 歴史大好き女
- 今まで読んだ歴史書籍は日本史&世界史で200冊以上
- 日本史&中国史が得意
- 特に中国の春秋戦国時代や三国時代、日本の戦国時代が好き


- 歴史大好き女
- 今まで読んだ歴史書籍は日本史&世界史で200冊以上
- 日本史&中国史が得意
- 特に中国の春秋戦国時代や三国時代、日本の戦国時代が好き
三国志を学び始めたあなたは、こう思っていませんか?
「戦いが多すぎて、どれから学べばいいか分からない」と。
ちなみに、実は三国志には約100年間で数百の戦いがありますが、初心者が押さえるべき戦いはたった5つです。
そこで、この記事では三国志初心者が効率よく学べるよう、重要な戦い5選を「学ぶべき順番」で紹介しますね。
各戦いの見どころや登場人物、歴史的意義まで、振り仮名を入れて分かりやすく解説していますよ。
三国志の戦いを学ぶ前に|初心者が知るべき3つの基礎知識
三国志の時代区分を理解しよう
三国志の戦いを理解するには、まず時代の流れを掴むことが重要になります。
そのため、まずは約100年間を3つの時期に分けて考えましょう。
【三国志の時代区分】
この期は、黄巾の乱(こうきんのらん)から始まる混乱期です。
後漢(ごかん)の権威が失墜し、各地の武将が覇権を争います。
そして、この時期では、曹操(そうそう)、劉備(りゅうび)、孫権(そんけん)らが頭角を現しました。
また、この期における代表的な戦いは、黄巾の乱と官渡の戦いです。
特に、官渡の戦いで曹操が袁紹(えんしょう)を破ったことで、北方統一への道が開けます。
この期は、魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国が並立する時代です。
赤壁の戦いをきっかけに、天下は三つに分かれ、各国が天下統一を目指して攻防を繰り広げます。
また、代表的な戦いには、赤壁の戦い、夷陵の戦い、そして諸葛亮(しょかつりょう)の北伐(ほくばつ)です。
この期では、蜀が263年に魏に滅ぼされ、280年に呉も晋(しん)に滅ぼされた結果、中国は再び統一されました。
そこで、この記事では、特に第1期と第2期の重要な戦いを中心に解説します。
なぜなら、この時期の戦いが三国志の核心だからです。
「三大決戦」とは何か
三国志には「三大決戦」と呼ばれる、特に重要な3つの戦いがあります。
これは、三国志を理解する上で絶対に外せない戦いです。
【三大決戦の基本情報】
これは、曹操と袁紹が中国北部の覇権を争った戦いですね。
10倍の兵力差を曹操が知略で覆して勝利した結果、曹操は北方の覇者となります。
そして、これは後の魏建国の基礎となった、極めて重要な一戦なのです。
曹操と劉備・孫権連合軍が激突した、三国志ではかなり有名な戦いですね。
そして、この戦いでは、火攻めの奇策で連合軍が勝利し、天下三分の体制が確立しました。
また、映画「レッドクリフ」の題材としても有名であり、三国時代はこの戦いから始まったと言えます。
劉備が関羽(かんう)の仇討ちのため呉に侵攻しましたが、陸遜(りくそん)の火攻めで大敗した戦いですね。
そして、この敗北により蜀は大きく衰退することになります。
また、劉備はこの翌年に崩御し、諸葛亮の時代が始まるのです。
このように、初心者はまずこの三大決戦を理解すれば、三国志の骨格が完璧に掴めますよ。
それは、それぞれの戦いが歴史の転換点となっているからです。
演義と正史の違いに注意
三国志を学ぶ上で、多くの初心者が混乱するポイントがあります。
それは「演義(えんぎ)」と「正史(せいし)」の違いなんです。
14世紀、元末明初に羅貫中(らかんちゅう)が書いた歴史小説です。
劉備を主人公として美化し、エンターテインメント性を重視しています。


3世紀末、陳寿(ちんじゅ)が編纂した歴史書で、魏・呉・蜀それぞれの記録を客観的に記述しています。
そして、正史の特徴は、史実に基づく記録ということです。
ただし、完全に客観的とは言えず、魏寄りの記述という指摘もあります。
また、演義のような派手な演出は少なく、より地味で現実的な描写ですね。





三国志の戦いは時代区分と三大決戦を軸に理解すると分かりやすくなりますよ。また、演義と正史の違いを知ることで、創作と史実を区別でき、より深く三国志を楽しめるため、初心者はこの基礎知識を押さえましょう。
【第1位】赤壁の戦い|最初に学ぶべき三国志最大の決戦
なぜ赤壁から学ぶべきなのか
三国志初心者に最もおすすめなのが、「赤壁の戦い」になります。
なぜなら、この戦いには初心者が学びやすい要素が全て揃っているからです。
赤壁の戦いは、三国志を知らない人でも聞いたことがある戦いです。
2008年の映画「レッドクリフ」は日本でも大ヒットしましたよね?
また、ゲーム『三国志」や『三國無双』シリーズでも、必ず登場する人気の戦いでもあります。
そして、赤壁の戦いには、曹操や劉備、孫権、諸葛亮、周瑜といった、主要キャラクターが全員登場します。
そのため、この戦いを理解すれば、主要人物の関係性が一気に分かるのです。
それと、赤壁の戦いは、弱者が知恵で強者を倒すという、分かりやすい構図となっています。
火攻めという派手な戦術も印象的で、視覚的にイメージしやすいと思いますよ。
そこで、この戦いの結果、中国の天下は三つに分かれました。
もし曹操が勝っていたら、三国時代は生まれなかったといっても過言ではありません。
つまり、この赤壁の戦いは、まさに三国志最大のターニングポイントであり、歴史の流れを理解する上で最重要と言えます。
これらの理由から、赤壁の戦いを最初に学ぶことを強くおすすめしますよ。
赤壁の戦いの全貌
【戦いの基本情報】
- 時期: 208年冬(12月頃)
- 場所: 長江の赤壁(現在の湖北省)
- 対戦: 曹操 vs 劉備・孫権連合軍
- 兵力: 曹操20万 vs 連合軍5万(正史の推定)
- 結果: 連合軍の大勝利
演義では曹操軍80万と誇張されていますが、正史では20万程度と考えられています。
それでも、曹操軍と劉備・孫権連合軍では4倍の兵力差があるのです。
そこで、赤壁の戦いですが、下記記事で詳しく解説しています。





赤壁の戦いは三国志最大のクライマックスですね。弱者が知恵で強者を倒す痛快さ、主要キャラの活躍、歴史の転換点という3つの要素が揃っているため、初心者が最初に学ぶべき戦いとして最適ですよ。
【第2位】官渡の戦い|曹操の天才的戦略を学ぶ
なぜ官渡を2番目に学ぶべきか
赤壁の戦いで曹操が敗れたことを知った今、あなたはこう思っているかもしれません。
「曹操ってそんなに強くないの?」と。
しかし、実はその認識はかなり間違っていますよ。
曹操は、三国志最強の戦略家であり、官渡の戦いを学ぶことで曹操の真の実力が理解できます。
まず、赤壁での敗北の衝撃度が分かりますよ。
あの官渡の戦いで、袁紹に対して10倍の敵を破った曹操が、赤壁で敗れたのですから。
この落差が、赤壁の歴史的意義をかなり際立たせているのです。
次に、劣勢を覆す戦略の見本が学ぶことが出来ます。
官渡の戦いは、ビジネス書でも頻繁に引用される名勝負なんです。
情報戦や決断力、人材管理など、現代においても学ぶべき要素が満載されています。
さらに、三国志の戦いを時系列的に理解することが出来ます。
官渡は200年、赤壁は208年。8年間で曹操がどう変化したのか。
これらの流れを追うことで、三国志の全体像が見えてきますね。
そのため、赤壁の戦いの次は、必ず官渡の戦いを学びましょう。
官渡の戦いの全貌
【戦いの基本情報】
- 時期: 200年
- 場所: 官渡(現在の河南省鄭州市)
- 対戦: 曹操 vs 袁紹
- 兵力: 曹操1万 vs 袁紹10万(正史の記述)
- 結果: 曹操の逆転勝利
正史には「曹操軍1万、袁紹軍10万」と記されています。
ただし、注釈者の裴松之(はいしょうし)は「曹操の兵がそんなに少ないはずがない」と疑問を呈しています。
そのため、実際の兵力は不明ですが、袁紹が圧倒的優勢だったことは確実です。
ちなみに、演義ではさらに誇張されて袁紹軍70万 vs 曹操軍7万となっていますよ。
そこで、官渡の戦いですが、下記記事で詳しく解説しています。





官渡の戦いは、10倍の兵力差を知略で覆した三国志屈指の名勝負です。曹操の戦略眼と決断力、袁紹の優柔不断が対照的に描かれています。劣勢を覆す方法を学べる、ビジネスにも通じる戦いですね。
【第3位】夷陵の戦い|劉備最後の戦いから学ぶリーダーの教訓
なぜ夷陵を3番目に学ぶべきか
赤壁の戦いで曹操を破った劉備と、官渡の戦いで袁紹相手に圧勝した曹操。
では、劉備と曹操、どちらが優れたリーダーなのでしょうか?
その答えは、この夷陵の戦いにあります。
なぜなら、この戦いで劉備は感情的になり、大きな判断ミスを犯すからです。
まず、リーダーシップとは何か?についての教訓が学べます。
「優れたリーダーでも、感情に支配されると失敗する」この普遍的な真理が、夷陵に凝縮されているのです。
次に、夷陵の戦いが、三国志時代の後半への橋渡しとなります。
劉備の死後、蜀漢では諸葛亮の時代が始まるのです。
そして、夷陵を理解することで、なぜ諸葛亮が苦労したのかが分かりますよ。
さらに、赤壁・官渡という勝利の戦いを見た後、敗北の戦いを学ぶことで、より深い理解が得られます。
「勝利から学ぶことと、敗北から学ぶこと」実はこれら両方が重要なんです。
夷陵の戦いの全貌
【戦いの基本情報】
- 時期: 222年
- 場所: 夷陵(現在の湖北省宜昌市)
- 対戦: 劉備(蜀) vs 孫権(呉)
- 兵力: 両軍とも約5万(正史の推定)
- 結果: 孫権(陸遜が指揮)の大勝利
演義では劉備軍75万と誇張されていますが、正史では両軍とも5万程度だったと考えられています。
そこで、夷陵の戦いですが、下記記事で詳しく解説しています。





夷陵の戦いは、感情で動いた劉備の悲劇の始まりです。義兄弟への愛情は美しいですが、それがリーダーとしての判断を曇らせました。優れたリーダーでも感情に流されると失敗する。痛烈な教訓を与える戦いですね。
【第4位・第5位】黄巾の乱と五丈原の戦い|始まりと終わり
黄巾の乱 – 全ての始まり
【戦いの基本情報】
- 時期: 184年
- 主導者: 張角(ちょうかく)率いる黄巾党
- 性質: 大規模農民反乱
- 結果: 後漢が鎮圧するも、権威は失墜
黄巾の乱は、三国志の全ての始まりです。
この反乱がなければ、曹操も劉備も孫権も、歴史に名を残すことはなかったでしょう。
そこで、黄巾の乱ですが、下記記事で詳しく解説しています。


五丈原の戦い – 英雄の終焉
【戦いの基本情報】
- 時期: 234年
- 場所: 五丈原(現在の陝西省)
- 対戦: 諸葛亮(蜀) vs 司馬懿(魏)
- 結果: 諸葛亮の陣没により、蜀軍撤退
五丈原の戦いは、三国志最大の軍師・諸葛亮の最期の舞台です。
彼の生涯の集大成であり、同時に終わりでもありました。
そこで、五丈原の戦いですが、下記記事で詳しく解説しています。





黄巾の乱は三国志の始まり、五丈原は英雄の終わりです。この2つを知ることで、三国志の時間軸全体が理解できます。特に諸葛亮の生き様は、現代人にも響く強い意志を感じさせますね。
初心者のための学習ロードマップ|次に何を学ぶべきか
5つの戦いの復習と時系列
ここまで学んだ5つの戦いを、時系列で整理しましょう。
こうすることによって、全体像が見えてきます。
【三国志5大戦闘 時系列表】
| 順位 | 戦い | 年 | 勝者 | 敗者 | 重要度 | 学ぶべき教訓 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4位 | 黄巾の乱 | 184年 | 後漢 | 黄巾党 | ★★★ | 時代背景の理解 |
| 2位 | 官渡の戦い | 200年 | 曹操 | 袁紹 | ★★★★★ | 決断力と情報戦 |
| 1位 | 赤壁の戦い | 208年 | 劉備・孫権 | 曹操 | ★★★★★ | 同盟と弱者の戦略 |
| 3位 | 夷陵の戦い | 222年 | 孫権 | 劉備 | ★★★★★ | 感情とリーダーシップ |
| 5位 | 五丈原の戦い | 234年 | 魏 | 蜀 | ★★★★ | 使命と献身 |
この5つの戦いは、全て繋がっています。
そこで、因果関係を理解することで、三国志の流れが完璧に掴むことが出来ますよ。
- 黄巾の乱(184年)→後漢の権威失墜
- 群雄割拠の時代→各地で戦乱
- 官渡の戦い(200年)→曹操が北方統一
- 曹操の南下政策→南方征服を目指す
- 赤壁の戦い(208年)→曹操の南下阻止
- 天下三分の体制確立→魏・呉・蜀が並立
- 夷陵の戦い(222年)→蜀の衰退開始
- 諸葛亮の時代→北伐を繰り返す
- 五丈原の戦い(234年)→諸葛亮の死
- 蜀の緩やかな衰退→29年後
- 蜀滅亡(263年)→魏に滅ぼされる
この流れを理解すれば、三国志の時代の流れを完璧に掴めます。
それぞれの戦いが、次の時代を生み出しているのです。
レベル別おすすめ学習順序
あなたのレベルと目的に応じて、学習順序を変えると効果的ですよ。
三国志の世界観を知りたい方は、この3つから始めましょう。
- 赤壁の戦い(最も有名で分かりやすい)
- 黄巾の乱(なぜ乱世になったのか)
- 五丈原の戦い(諸葛亮の最期)
この3つだけでも、三国志の基本は理解できますよ。
そして、三国志関連の映画やゲームも楽しめるようになるでしょう。
三国志を本格的に学びたい方は、この記事の順番がおすすめです。
- 赤壁の戦い(入門に最適)
- 官渡の戦い(曹操の実力)
- 夷陵の戦い(劉備の失敗)
- 黄巾の乱(時代背景)
- 五丈原の戦い(諸葛亮の最期)
この順番で学べば、理解が深まること間違いありません。
なぜなら、ドラマ性の高い戦いから入り、徐々に全体像を掴めるからです。
5つの戦いを理解したら、次はこれらを学びましょう。
- 長坂の戦い:趙雲が阿斗を救出する名場面
- 定軍山の戦い:黄忠が夏侯淵を討つ
- 街亭の戦い:諸葛亮の第一次北伐、馬謖の失敗
- 樊城の戦い:関羽の最後の戦い
これらを学ぶことで、三国志の理解がさらに深まります。
おすすめの次のステップ
【ステップ1:人物を深く知る】
戦いを理解したら、次は人物に注目しましょう。戦いの背景には、必ず人間ドラマがあります。
【ステップ2:演義を読む】
戦いの基礎知識があれば、小説『三国志演義』が何倍も楽しめます。
そこで、おすすめの入門書は次の通りです。
【ステップ3:正史を読む】
より深く知りたくなったら、正史『三国志』に挑戦してみましょう。
正史を読むと、演義との違いにかなり驚くでことしょう。
より現実的で、地味な描写が多いですが、それこそが真実の三国志なのです。
【ステップ4:考察を楽しむ】
三国志を深く理解したら、歴史の考察を考えてみましょう。
- もし赤壁で曹操が勝っていたら?→ 三国時代は生まれず、曹操が中国を統一していたかもしれません。
- もし劉備が夷陵に行かなかったら?→ 蜀の国力は維持され、諸葛亮の北伐が成功していた可能性があります。
- もし諸葛亮が死ななかったら?→ 蜀の命運は大きく変わっていた可能性が高いでしょう。
こうした考察を楽しむことで、さらに三国志への理解が深まりますよ。
このように、歴史の転換点を理解し、別の可能性を想像することこそ、歴史学習の醍醐味ですね。



5つの戦いを理解すれば、三国志の基礎は完璧ですね。次は人物の深掘り、演義の読書、正史の研究へとステップアップしましょう。三国志は知れば知るほど奥深い世界が広がりますよ。
まとめ
三国志初心者が押さえるべき戦いは、赤壁・官渡・夷陵・黄巾の乱・五丈原の5つです。
赤壁では弱者が知恵と同盟で強者を倒し、官渡では劣勢を情報と決断力で覆し、夷陵では感情がリーダーの判断を曇らせました。
このように、それぞれの戦いに、現代のビジネスや人生にも通じる普遍的な教訓があります。
そして、黄巾の乱は全ての始まりであり、五丈原は諸葛亮という英雄の終わりです。
そのため、この5つの戦いを時系列と因果関係で理解すれば、三国志の全体像が完璧に掴めます。
三国志は約1800年前の物語ですが、そこに描かれる人間ドラマや戦略は、今も色褪せることがありません。
知れば知るほど奥深く、何度でも楽しめる不朽の名作なのですから。



この5つの戦いを学ぶだけで三国志の骨格が理解できます。初心者はまず赤壁から始め、時系列で因果関係を掴むことが重要です。戦いの背後にある人間ドラマこそが、三国志が1800年愛される理由なのです。
